第10回 ドロートランプは、まだ早い!

No.12 10853 (HANAの参考オークション)
Vul:N-S K3
Dealer:W J105 P(1) 1S
OL: K764 2S 3D 4D
942
5D P(2) 5S
AJ107 854
K642 AQ9873
85 J103
AKJ76
Q962
AQ92

(1) NSバル、EWノンバルという有利なバルネラビリティ、Wはパストハンドですから、三番手の3オープンも有力な作戦になります。
素直なシングルレイズ、3、6−9。
一言オーバーコールを入れることで、パートナーに良いリードを紹介したり、実際のハンドのように、良い5サクリファイスを見つけることが出来ます。
単に4をビッドしない理由は、将来のEWの5サクリファイスに備えるためです。 の短さをNに教えて(この4はスプリンター)、Wの5に対して、Nがダブルべきか、5かを相談しているのです。
非常に良いサクリファイスビッド(レイズ)です。
(2) このパスは、5ダブルか、5かの判断は微妙である、と言っています。 その決定はSにお任せしたい、という意味。 フォーシングパスといいます。
Nがパスで、ダブルか5か微妙と言うことは、Nのハンドは、4枚で、2(3)枚と見ました。 すると、NSのは9枚フィット、EWのは、11(10)枚フィット。 トータルトリックは、9+11=20。 即ち、5出来る時(11)は、EWの5ダブルは2ダウン(9)の計算です。 従って、5を挑戦する判断をします。

(5のプレイの仕方)
 Sのハンドでルーザーを数えますと、3(大事)1=5。 3−2期待して、Qはなるようになるとして、スーツが問題です。 3、4枚目をNでラフしたいので、すぐにはドロートランプせずに、すぐに→K。 Kが勝ったら、スモールで負けて、3、4枚目をしっかりラフ。 Sへのエントリは、トランプのAKを利用します。 6メイド出来ます。
 6ラフ、→K、→W10、ラフ、x→3ラフ、A、9→10ラフ、8→K、Jでドロートランプ、後取ります。