第10回 落ち着いて対応する

No.20 K9762 (HANAのお奨めオークション)
Vul:Both 93
Dealer:W A108 1NT
OL: 972 2C 2H
AQ10 4H
KQ76 AJ42
J7543 K92
Q54 J83
J854
1085
Q6
AK106

(プレイ展開例)
T1:K−4−2− Nの2は、ノンカモンです。
T2:5−K−3− Sは、トランプにシフトします。
T3:3−8−K− Nは、Aを慌てて上がらないこと。
T4:2−Q−4−10
T5:8−6−9− 再び、トランプリードします。
T6:4−10−Q−
T7:5−A−9−
T8:9−8−A− Nは、リードし、SのAを確保します。 

 EWののコントラクトに対するNSのディフェンスです。 このWのダミイの取り柄は、シングルトンのラフィングバリューと、長い5枚が活躍(エスタブリッシュ)、という2点です。ということは、ディフェンスの方針としては、ラフを防ぐ意味で、トランプシフトが有効になります。 また、スーツを活躍されない為には、スーツがプレイされた時に、落ち着いた対応を(特にN)する必要があります。
 Kのリードで、Nの2のノンカモンを見たら、Sはシフトが最強のディフェンス。Wでラフされてトリックを稼がれるのを防ぐ狙いです。 もし仮に、Sが慌ててQにシフトをしたとしても、Nは、108ありますから、SのQに対して、Aで上がらずに、8でEのKを追い出すのが正しい対応です。 8でEのKに負けておけば、WのJをA10で挟むことができて、2勝できますから。 慌ててA、とプレイすると、Eから9をプレイされ、自身で4勝もされることになってしまいます。 
 Wから3がリードされた場合は、Nは慌ててAを上がらないのが大事。 8をプレイすれば、EはKで勝ったとしても、SのQとNのAで2勝できます。 もしすぐAアップすると、SのQダブルトンを叩き落とすことになり、自身で4勝されちゃいます。