第20回 8枚フィットで3の代をかぶせず


お互い8枚フィット同士の競り合いのオークションの要領は;
 ランクの低い側は、オポーネントの8枚フィットした2の代をプレイさせるのは楽しくありませんから、頑張って3の代までビッドします。 1ダウンしても、オポーネントの2の代はメイクするだろう、と考えればよろしい。
 一方、ランクの高いスーツを持っている側は、競られたオポーネントの3の代に対して、3の代をかぶせてビッドしてはいけません。 通常は、そこで売り頃で、パスで売るか、ダブルを掛けるかを、強さによって判断します。 8枚フィット同士ですから、お互い8勝同士する、と想定して競り合いの判断するのです。 これを「エイトネバー」といいます。

(例) パス 1D 1S パス
2S 3C

(1) AKJxx (2) AKJxxx (3) AKJxx
xxx xxx Kxx
Kx Kx Kx
Qxx xx Qxx
パス ダブル
(4) AKJxxx (5) AKJxx (6) AKJxx
Axx AJxx AJx
Kx Kxx KJxx
xx

(1) パスします。 立派な13点ですが、自分達のトランプは、8枚フィットしか見えていません。 オポーネントの3、3に対して、3の代でかぶせてビッドしないのが要領です。 もっと良いHCPならば、黙って売るのが悔しければ、(3)のように、ダブル(ペナルティ)します。
(2) 6枚と3枚ですから、9枚フィット。「ナインエバー」です。 点数が少なくても、3の代でかぶせてビッドして競り合います。
(3) ペナルティダブル。 15−17HCP、バランスハンドが理想。
8枚フィットですから、無理して3、4のプレイする側にまわる必要は無いのです。 ダブルを掛けて、ディフェンスの提案を。
(4) このくらいの強さならば、4のゲームビッドしちゃいます。
(5) のゲームトライアルビッドをします。 シングルトンですから、オポーネントの3をペナルティするのは難しいでしょう。
(6) キュービッドして、堂々とした4のゲームビッドだ、ということをパートナーにはっきり示します。 そうすることで、将来オポーネントが5ビッド(サクリファイス)してきた時の対応をパートナーと相談することが出来るようになるのです。